───菊池誠、山本弘、長澤裕など、日本の「911陰謀論」批判者たちの言っていることは正しいか

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メディアリテラシーの練習問題


wtc5 sono
FEMA『WTC 4, 5, and 6』

「倒れたビルの数は7つです。これどのくらいの方がご存知かわかりませんが、7つ倒れています。つまりWTCはすべて崩壊しました。」
────菊池誠


菊池誠は何を語っているか


 今回は、菊池誠が実のところ、911について何を語っているかを考えてみよう。
 菊池誠は、ネット・著書・講演などで、「911陰謀論」の批判らしきことはしている。だがそれらは、あいまいな表現で実際に何を言わんとしているのか分かりにくい、というものが多い。物理学者として、科学や物理学の視点から発言しているものが一つでもあるだろうか。
 一番しっかりと語っているのは著書『科学と神秘のあいだ』、あるいは2011年3月に開催された「911事件を検証する公開討論会」での発表だろう。だが、これらも実際には果てしなく微妙だ。
 ではまず、ネットの記述から検証していこう。

Twitter、blog


 まず、以前の記事でも触れた Twitter での発言から。これはプロフィールで「主にみもふたもないこととでたらめをつぶやきます」と宣言しているので論外だ。この「でたらめ宣言」は、菊池誠の発言に触れる際、その根底にある「設定」に注意する必要があることを教えてくれる。

 次に、現在は閉鎖された菊池誠のブログ『kikulog』。記事一覧が以下だ。911について語ってはいるものの、それはもう見事なまでに何も言っていない。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.html#

 一例を挙げれば、制御解体説を唱えているスティーブン・ジョーンズに関する記事が以下である。雰囲気のみとしか言いようがない。
『Steven Jones』
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/200709.html#1190390847
 

論文


 論文について。菊池誠は911に関する論文は書いていない。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/

 以前、日本科学者会議が出版する『日本の科学者』という雑誌上で、「911陰謀論」の議論が発生したことがある。通説派の南雲和夫の論文に対し、通説懐疑派の戸田清・成澤宗男の反論が掲載されたところで話が終わっているが、菊池誠がこれに反論することはなかった。
http://ad9.org/people/science/toda-narusawa-JJS2010.pdf

講演


「911事件を検証する公開討論会」での講演について。これは、2011年3月に「市民社会フォーラム」という団体の主催で行われた討論会だ。通説派から菊池誠、通説懐疑派から きくちゆみ・西牟田祐二が参加した。

 菊池誠の講演の動画。



 この討論会で菊池誠が使用した資料は、この資料の末尾にあるものだ。細かい部分で異なるものの、これとほぼ同じものである。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/presentation/2011JSAsymposium.pdf

 注意してほしいのは、これは「メディアリテラシーの練習問題」であることだ。菊池誠はこの資料を基に話をしている。そして、そう断っている。

「メディアリテラシーの一つの、ま、練習問題みたいなものだろう、という風にもとらえて…練習問題というと怒られるかも知れないんですけれども。それでですね…」(1:25)

「本題に入りたいと思いますけれども、メディアリテラシーの練習問題ということなんですけれども」(4:45)


 この講演、菊池誠は、確かにいろいろしゃべってはいる。言った通りの主張をしている部分もあるだろう。
 だが、これは基本的に「練習問題」なのだ。「主にみもふたもないこととでたらめをつぶやきます」と宣言した Twitter とよく似たやり方である。

 この講演での発言についてはいずれ別に記事を設けて検証するとして、ここでは「練習問題」の例を一つだけ挙げよう。菊池誠は講演の最初にまず、「911ではビルは7つ崩壊した」という話をする。

「倒れたビルの数は7つです。これどのくらいの方がご存知かわかりませんが、7つ倒れています。つまりWTCはすべて崩壊しました。」(5:30)
https://youtu.be/Etkv21hdeAk?t=330 


 ここはぜひ、動画で観て頂きたい。ビシッと格好良く言っている。
 が、講演の後半できくちゆみらにつっ込まれ、あっさり言を翻す。

「(WTC3・4・5・6が)どれだけ崩壊したかっていうと、僕もそこまで詳しくは知らないんですけれども」(49:50)
https://youtu.be/3F71vUu-U88?t=2980 

 
 実際にはWTC5なんてほとんど崩れていない。菊池誠の言っていたのが自己の主張であるなら、よく調べずにデタラメを言ったということだ。だが「練習問題」であれば、デタラメを言っても許される。
 僕は後者が正しい見かただと思う。何故なら「メディアリテラシーの練習問題」と断っているからだ。ゆえに「詳しくは知らないよ」と言を翻しても、平気な顔をしていられるのだろう。
 聴衆の多くはおそらく、そうは受け取らず、言葉通りの意味だと考えるだろう。だが「練習問題」と断っている以上、その誤解をわざわざ解いてやらなねばならぬ義務はない、というわけだ…

「メディアリテラシーの練習問題」などと断った資料や演説など、評価できない。
『日本の科学者』のような雑誌に「でたらめを書きます」「これは練習問題です」などと断った論文が掲載されるはずもない。「お前は何を言ってるんだ」と鼻で笑われて終わりである。我々もそうすべきなのだ。

 さて、最後に残った「著書」については、次回の記事に書くとしよう。
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2018-02-10 : 菊池誠 : コメント : 0 :
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左巻健男は物理の基礎を理解できているか

調べればすぐわかる嘘。バカなら騙せると思っているんだろう。本当にクズだ。



 今回は、左巻健男の物理知識を問う。
 左巻健男は法政大学教授、東大でも講義を持っているらしい。専門は理科教育、科学コミュニケーション(http://u0u0.net/I1xj)、ただし博士号は持っていない。ロングセラー『面白くて眠れなくなる物理』など、一般向けの科学の著作も多く、科学教育雑誌『RikaTan』の編集長でもある(ちなみに発行人は夫人の恵美子氏)。
 以前の記事で見たように、左巻健男が編集長を務める『RikaTan』の記事に、初歩的かつ致命的な物理の間違いがあった。それを雑誌に載せたのは左巻健男である(表紙に大きく「編集長 左巻健男」とある)。彼は物理の知識があるのだろうか。
 結論から言おう。彼は理科教育の専門家であるが、おそらく物理の基礎を理解できていない。

『RikaTan』に掲載された、初歩的な物理の間違い


 雑誌に載った物理の間違いとは、以下のようなものである。繰り返しになるが引用しよう。

 デビッド・チャンドラーという陰謀論者が作ったビデオ「North Tower Acceleration」(https://www.youtube.com/watch?v=Qpkz8Vowq8w)では、WTC2(※正しくはWTC1)の崩壊時の加速度を自由落下の64%と見積もっている。そこまではいいのだが、その先がひどい。チャンドラーは落下中の上層階の重量は静止状態の36%になっているはずで、静止した上層階の重量より小さいのだから、ビルが崩れるはずがない、と主張するのだ。
 彼の主張を言い換えればこうなる。「落下中の植木鉢の重量はゼロである。これは頭に載せた植木鉢の重量よりも小さい。よって、高所から落下してきた植木鉢があなたの頭を直撃しても、あなたは倒れることはない」。
 この考えが間違っているということは、常識があれば誰でも理解できると思うのだが。

────山本弘
『RikaTan』2016年12月号 P62


 これは間違いで、チャンドラーの動画は正しい。運動方程式、物理学の超基礎である。(※)

事前に忠告されたにもかかわらず掲載した


 この間違いについて、この雑誌が発行される前に(ブログで予定記事と筆者が分かった)、僕は左巻健男へメールを送った。著者の山本弘が他の場所で同様の間違いを書いていることを知っていたため、この間違いを繰り返すことなかれ、と忠告したのだ。そうしたら「山本弘にメールを転送します、あとは記事を読んで下さい」という内容の返事が返ってきた。
 僕のこのメール、山本弘にはしっかり伝わっていたようである。上記引用の「デビッド・チャンドラーという陰謀論者が作ったビデオ」という記述は、正確には

デ ビ ッ ド・ チ ャ ン ド ラ ー と い う 陰 謀 論 者 が 作 っ た ビ デ オ

と書かれている。普通の読者はまず気付かない、気付いても意味が分からないだろう。だがこれは、僕へのバカにしたニュアンスを含む返答、というわけだ(もちろん恥の上塗りをしているだけだが)。
 山本弘の批判はまたの機会として、今回は左巻健夫だ。このように、彼は事前に忠告を受けながら、この記述を載せたのである。この間違いはリンク先の動画を観ずとも、説明の文を読むだけで分かるはずである。速度と加速度の混同、物理初学者のする典型的な間違いだからだ。物理を理解している人間ならば見過ごさないはずである。

アリストテレス的素朴概念


「左巻さんは物理が理解できていないのかな?」
そう思って、僕は『RikaTan』のバックナンバーを探してみた。そして、図書館ですぐ前号(2016年10月号)に力学の特集を見つけた。特集「見えない力を見る・知る・感じる!」である。特集のトップページの一番最初に、左巻健男はこう書いている。

 力そのものは目に見えない。力の認識については、日常の体験や思い込みなどからアリストテレス的素朴概念をもっていることを克服することがポイントだ。(P29)


 その通りだ! 山本弘の間違いはまさにそれなのだ。理解できていれば、科学教育の雑誌にそんなものを載せるはずがないのだ。それはもう切腹モノの大恥なのだ。

左巻健男の物理知識


 力学特集の最初の記事は、左巻健男による「力とは何だ!?」という4ページの記事である。そこには「力」の説明としてこうある。

(1) 力を受けると物体は変形する
 物体に力が働くと、物体が変形します。


 これは正確ではない。間違いだ。重力には物体を変形させる性質はない。これ一つ取っても、左巻健男の物理の知識が不足していることが分かる。
 左巻健男と山本明利の共著『新しい高校物理の教科書』P30には以下のようにある。こういう風に書かなければならない(この部分の執筆者は高見寿)。

(前略)このように「力」は広い意味で使われるが、物理学では、次の2つの意味に限定して使う。
❶物体を変形させる作用
❷物体の運動状態を変化させる作用


 911の記事の載った陰謀論の特集には、「陰謀論のどこがおかしいかを科学的な検証をしてきた友人に執筆してもらった」とある。そして、この後も『RikaTan』では、山本弘に記事の執筆を依頼しているのだ…

結論


 911の記事の間違いについては雑誌の発売直後、左巻健男にメールをした。だが返事は来ない。ならば勝手に考えよう。
 左巻健男は物理の基礎を理解できていない。ゆえに、山本弘の「物理初学者のよくやる間違い」を平気で雑誌に載せ、訂正もしない。またWTC崩壊の物理的な疑問点を理解できないがゆえに、「911陰謀論はトンデモ」みたいなことを言っていられるのだ。

その他、関連していろいろ


 ニセ科学批判も結構なことだが、物理を理解していない物理教師の存在も、同じように問題だろう(ちなみに左巻健男は高校の化学教師だったようだ)。山本弘や左巻健男と同じように基礎の理解があやふやなまま、テストの点の取り方だけを覚えて進学しそのまま物理教師になった、なんて先生は掃いて捨てるほどいるだろう。それは本来、科学教育の専門家が取り上げるべき問題ではないのか。

 そして、ニセ科学の批判者は、自分が間違えたときはそれを認めなければならない。そうでなければ「ニセ科学」と何も変わらない。
 何十年間もニュートンの運動の三法則を理解できていなかった、知ったかぶりをしていた、などと言うのは辛いだろう。だが、身から出た錆である。読者に対して責任を果たさなければならない。

 また、先のデイヴィッド・チャンドラーの動画が理解できずに、すなわち運動方程式や「力」が理解できずに、物理を面白いと思えるものだろうか? 僕は無理だと思うのだが。左巻健男や山本弘のように、知ったかぶって「物理は面白い!」とか「科学を愛する」などと語るのは、何とも空しい。
 運動方程式などの基本的な部分で躓いたなら、物理がつまらなく思えて当然である。それは少なくとも、分からないことを分からないと認識できているのだ。むしろ、分かったような気分になって先に進めてしまう人より、科学の素養があるかも知れない。

 最後に、山本弘の邪な小技について。
 上記の山本弘の911記事の引用だが、リンクをクリックして出てくる動画は、山本弘の言う『North Tower Acceleration』でなく、『デイヴィッド・チャンドラー - 北タワー崩落の加速度 - 日本語字幕』である。また山本弘は「デビッド」としているが、正しくは「デイヴィッド」・チャンドラーである。これらは故意の検索対策だろう。検索し動画を観てほしくないのだ。山本弘は実のところ、自分の主張に自信がないのである。
 ひょっとすると、これらが功を奏して雑誌内部でのチェックをすり抜け、掲載されたのかも知れない。だが既に書いたように、説明文だけでその間違いは一目瞭然である。また、当たり前だが、「間違いを知りながら掲載した」などというのは論外だ。


※David Chandler の動画の主張に対しては、「カメラの解像度の範囲内で観察することができないのだ」という指摘があることを、一応記しておく。
http://bcndoujimaru.web.fc2.com/911evidence/15_YEARS_LATER.html

2018-01-15 : 左巻健男 : コメント : 0 :
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アンケートの嘘

あああ:

さて上に載せた表は、17カ国(アメリカやニホンは入っていない)の16,063人を対象に、電話または面接によって調査した結果である。
────suyap


引用


 二週間に一度ブログを更新する予定だったが、風邪をひいてしまい予定が狂ってしまった。今回は簡単にいこう。

 今回は山本弘著『ニセ科学を10倍楽しむ本』から、911の世論調査の嘘について取り上げる。この本では、世界各国で行われた911事件に関する世論調査の結果が書かれている。が、これがとんでもない大嘘なのだ。
 同書から当該の部分を引用しよう。

夕帆「そんな説を信じてる人がどれぐらいいるの?」

パパ「2008年にアメリカで行なわれた世論調査では、『9.11攻撃の背後にいたのはだれだと思いますか?』という質問に、『アル・カーイダ』と答えた人は46パーセント、『アメリカ政府』と答えた人は15パーセント、『イスラエル』と答えた人は7パーセント、『その他』と答えた人は7パーセント、『わからない』と答えた人は25パーセントだった」

夕帆「ええっと、アメリカの人口って日本の倍ぐらいだから、その15パーセントってことは……ええっ!? 何千万人という人が信じてることになる!?」

パパ「ヨーロッパでも同じ調査が行なわれた。比率はちがうけど、どの国でもかなり多くの人が信じているようだ」 (P295)



解説


 さて、これを見ていこう。
 この世論調査が誰によって行なわれたものか、本には記載がない。が、これはWorldPublicOpinion.orgという組織が行なったアンケートだ(リンク切れ、webarchive で読める)。
http://www.worldpublicopinion.org/pipa/articles/international_security_bt/535.php
 そして、表を見れば分かるように、このアンケートの対象にアメリカ人はいない。小説家のパパの挙げた数字は「Average」にあるものだ。
 アンケートを見る際、そのやり方や母集団に注目することは、リテラシーの基本である。山本弘が知らないはずがない。

間違いではなく、故意の嘘である


 この間違いについて、本の発売直後(2010年)、僕は mixi のコミュニティおいて「『ニセ科学を10倍楽しむ本』に突っ込みを」というトピックを建て、山本弘に伝えた(下記リンクの38)。そこには今回の記事とほとんど同じことが書かれている。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=5102&page=1&id=51952873

 が、レスはなく、本が重版された際も訂正はされない。あまつさえ5年後に文庫化されたときもそのままである。つまりは故意なのだ。これが山本弘である。

世論調査について詳しく知りたい方へ


 こちらのブログで、アンケートについての簡単な分析が日本語で読める。
http://suyap.exblog.jp/7485263

 また、このアンケートが「911の犯人」を訊ねたものであることには、リテラシーという観点から注意すべきだろう。異なる趣旨の世論調査(例えば「911について米政府は真実を語っているか?」など)では、15%どころではない全く違う数字が出ている。
http://www.election.ne.jp/10870/37036.html

2017-12-24 : 『ニセ科学を10倍楽しむ本』 : コメント : 0 :
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『RikaTan』の記事⑤ 「融けた鉄」について その1

image004.jpg

「下に降りてみると、融けた鋼鉄が見えます。
融けた鋼鉄が溝のようになったところを流れ下っています。
鋳物工場とか、火山の溶岩のような…」
───グラウンド・ゼロで働いた消防士 Philip Ruvolo


引用


 今回は『RikaTan』2016年12月号の「911陰謀論」の批判記事「9.11 テロはアメリカ政府の自作自演?」から、著者・山本弘による「代表的な陰謀説」9項目のうち、④の「融けた鉄」の問題を取り上げる。
 当該の箇所を引用する。④と付いている上の文が「陰謀説」、その下の文が山本弘による反論である。

④公式説では、火災の熱でビルの鉄骨が融け、崩壊したことになっている。だが、これは嘘である。鉄の融点は1535度だが、ジェット燃料の燃える温度は1200度だから、鉄が融けるはずがない。

「火災の熱で鉄骨が融けた」と言っている専門家など一人もいない。ビルが崩れるのに、鉄が融点に達する必要はない。温度が上がると金属は柔らかくなる。鉄の場合、600度ぐらいで強度は半分になるのだ。


 ここは少々端折りすぎの感がある。より分かりやすく書かれている山本弘の著書『ニセ科学を10倍楽しむ本』から、「融けた鉄」に関する部分を引用しよう。(※)

パパ「(前略)たとえば、WTCがくずれ落ちたのは、大型旅客機が衝突したことによるダメージに加えて、ジェット燃料に火がついてはげしい火災が起きたためだ。何時間も続いた火災で、鉄が熱くなってやわらかくなったために、ビルの重みをささえられなくなったんだな。
 ところが陰謀論者はこう言っている。『鉄の融点(固体が溶けて液体になる温度)は1535度だ。ジェット燃料の燃える温度は1200度だから、鉄が溶けるはずがない』……。
 これはまったくデタラメな説だ。ビルがくずれるのに、鉄が融点に達する必要なんかない。温度が上がると金属はやわらかくなる。鉄の場合、500度ぐらいになったら、強度はがた落ちになって、変形しはじめるんだよ」

夕歩「だれか陰謀論者にそれを教えてあげないの?」

パパ「言ってるよ、何年も前から。でも陰謀論者はそれに耳を貸さない。そんな反論なんかなかったかのように、『鉄が溶けるはずがない』といい続けてるんだ。(後略)」(P300)


 つまり、『RikaTan』でもこういうことを言っているわけだ。

(※ちなみにこの引用部分は間違いだらけ。火災は「何時間」も続いていないし、崩壊仮説の説明も間違っているし、ジェット燃料の燃焼温度は最高で980度だし、火災は主にビル内の可燃物によるものだし、『RikaTan』の方で「600度ぐらいで強度は半分になる」と書いているように500度で鉄の強度は「がた落ち」にはならないだろうが、いちいち指摘していては話が進まないので、ここでは扱わない)


山本弘の勘違い


 では反論を始めよう。
 WTCビル崩壊に関する米政府の公式説明は、NISTという機関によるもので、火災によってビルの床を支える鉄骨が柔らかくなってたわみ、周囲の支柱を引き込むことで崩壊が始まったとするものである。一方、人為的爆破による制御解体説を唱えているのは、物理学者のスティーブン・ジョーンズだ。論文『本当はなぜWTCビルが完全に崩壊したのか?』で、「政府提供の報告書に異議を唱え、制御解体説を調査すべき13の理由」を挙げている。そのうち、「融けた鉄」の話はいの一番に挙げられている。「1. 融解した金属:流動的でプールを形成」である。
http://www17.plala.or.jp/d_spectator/sejones/jones2007j24_743_index.html

 非常に長文で詳細に書かれているが、内容を簡単にまとめれば、融けた鉄の写真・動画・証言などがあり、さらには公式に報告もされており(FEMA報告書)、融けた鉄が存在したと考えられるということである。そして「火災で鉄は融けないのに、融けた鉄があるのはおかしいね」ということである。
 …山本弘はこの論文を読んでいない(後述する)ため、これを「火災の熱でビルの鉄骨が融け崩壊した」と言っていると勘違いしているのである。彼は、自分の頭の中で作り上げた幽霊と戦っているだけなのだ。

 参考に、目撃証言や科学者による報告など。


山本弘はジョーンズの論文を読んでいない


 ジョーンズの論文は制御解体説そのものである。最も基本になる文献、スタートラインである。だが、山本弘はジョーンズ論文を読んでいないのだ。mixi でやりとりをした際の発言を引用しよう。

 デミさんによれば、スティーブン・E・ジョーンズはこういう発言をしているのだそうです。


 こう言って僕(デミ)の発言から孫引きする。どうしても読みたくないらしい。mixiではこの後も「融けた鉄」の話をしたが、やはり読もうとせず、僕がジョーンズ論文から大量の文章をコピペする様子が見て取れる(563・564・584)。
「読んでないから知らないよ」ということにしたいのだろう。何ともレベルの低い話である。まるで自分が目をつぶっていれば相手からも見えないと信じてかくれんぼをする、小さな子供のようだ。

 また以前の記事で書いたように、山本弘はデヴィッド・レイ・グリフィンの本を読んでいない。彼はジョーンズの論文も読まず、グリフィンの本も読まずに、「911陰謀論批判」をしているのである。

2017-11-30 : 『RikaTan』 : コメント : 1 :
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『RikaTan』の記事④ ペンタゴンの目撃証言・その1


 今回は『RikaTan』2016年12月号の記事「9.11 テロはアメリカ政府の自作自演?」から、著者・山本弘による「代表的な陰謀説」9項目のうちの⑥、ペンタゴン突入機の目撃証言を取り上げる。今回はそのうち、マイク・ウォルターの証言に焦点を当てる。


ペンタゴン突入機の目撃証言の「陰謀説」と、山本弘による反論


 マイク・ウォルターの証言の部分を『RikaTan』から引用しよう。まず「陰謀説」がこうである。

⑥『USAトゥデイ』の記者マイク・ウォルターは、事件当時、ペンタゴンのすぐ西側の27号線を車で走っていて事件を目撃した。彼は「まるで翼のついた巡航ミサイルのようでした」と証言している。すなわち、ペンタゴンにぶつかったのはボーイング757型機ではなく、巡航ミサイルだったのだ。


 それに対する山本弘の反論が以下である。

 実際にはウォルターはそのインタビューの前半部分で、「アメリカン航空のジェット機が飛んでくるのが見えました」とはっきり言っている。それがペンタゴンにまっすぐ衝突する様子を巡航ミサイルにたとえていたのだ。


 実際のインタビューの様子は youtube にある(英語)。
https://www.youtube.com/watch?gl=JP&v=t1wQ2BJsgx0

 この話は山本弘の「911陰謀論」批判の定番で、彼の著書『ニセ科学を10倍楽しむ本』やネットで、同様の発言を繰り返している。
 

マイク・ウォルターは911の翌日、発言を修正した


 だが実際にはこの証言者マイク・ウォルターは、翌日、発言を修正しているのだ。デヴィッド・レイ・グリフィン著『9・11事件は謀略か』から、その部分を引用しよう。

当初アメリカン航空機がペンタゴンに激突するのを見たと主張した目撃者が質問されるとその主張を引っ込めた──それは『USAトゥデイ』のマイク・ウォルターの場合で、CBSでブライアント・ガンベルによってインタビューされたときのことである。(P101)


 この部分について、同書の注釈にはこうある。

As mentioned in note 11, Walter at first said that it was like "a cruise missile with wings." He also made conficring statements about whether he saw the aircraft(whatever it was)hit the Pentagon. The first question from him indicate that he did not--htat the aircraft disappeared from his view behind a hill, after which he heard the explosion and saw the ball of fire. When he was interviewed by Bryant Gnmbel on CBS September 12, he first said that he saw an American Airlines jet and saw it hit the Pentagon. Under questioning from Gumbel, however, he said that his view was obstructed. An hour later on NBC, he repeated this latter affirmation, saying:"It kind of disappeared over this embankment here for a moment and then a huge explosion."(P400)


 グリフィンの本にあるこの部分は、ジェラード・ホルムグレンの調査による。彼の仕事は以下のサイトにあるので、興味のある方はそちらを参照してほしい。
"Did F77 hit the Pentqagon? Eyewitness accounts examined."by Gerard Holmgren
https://www.indybay.org/newsitems/2002/06/05/1315201.php

 ちなみに、このデヴィッド・レイ・グリフィン『9・11事件は謀略か』は、『The New Pearl Harbor』の日本語訳。911の疑問を扱った、おそらく世界一有名な本である。…山本弘は読んでいないのだ!


「ペンタゴンへの飛行機の衝突」の目撃者ではない


 マイク・ウォルターの証言の変化を簡単にまとめるとこうなる。

「飛行機がペンタゴンに衝突するのを見た」
  ↓
「低空飛行をする飛行機を見た、その後ペンタゴンで爆発があった」

 つまり、飛行機がペンタゴンへ衝突する瞬間は見ていないのだ。彼は「ペンタゴンへの飛行機の衝突」の目撃者ではない。


2017-11-12 : 『RikaTan』 : コメント : 0 :
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著者

デミ

著者:デミ

 これまで主にmixiで911の議論をしてきましたが、この度ブログを開設しました。よろしくお願いします。

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WTC7の崩壊(0:09)

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