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───菊池誠、山本弘、長澤裕など、日本の「911陰謀論」批判者たちの言っていることは正しいか

ASIOS『謎解き 超常現象』の間違い


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「いいえ。私たちには信念があります。懐疑論者は、誤りを認めずに事実を捻じ曲げてまで面子を保つようなまねや、自分の確信に疑いを挟む主張から目を逸らすようなことはしません」
────────ASIOS
https://web.archive.org/web/20090414185846/http://www.asios.org/faq.html#q03

ASIOS とは


 今回は、ASIOS著『謎解き 超常現象』の文庫化に合わせて、その元の本にある記事「911陰謀論の真相」を取り上げる(文庫版ではこの記事はカットされた)。合わせて、 ASIOS という組織のことも考えてみよう。

 ASIOS は2007年に結成された組織で、「超常現象の懐疑的調査のための会」(Association for Skeptical Investigation of Supernatural)の略称だ。…略称というのは変だと思うが、まあ公式サイトにはそうある。
http://www.asios.org/asios

ASIOS 設立初期の活動理念


  ASIOS は設立当初、懐疑主義団体としての少々青くさい理想のようなものがあった。例えば、公式サイト開設時の「FAQ」のページはこんなだった。ちょっとすごいぞ。
https://web.archive.org/web/20071124104544/http://www.asios.org/faq.html

 また、『謎解き 超常現象』の刊行時には会の「活動理念」が存在し、そこには「自己修正の重視」 として、以下のようにあった。

「間違いは修正すればよい」という懐疑論者の価値観を、建前だけにせず、受けいれることも重視します。
https://web.archive.org/web/20090316140821/http://asios.org/asios.html
(※2008年3月の「お知らせ」に「[ASIOS]のページに活動理念を掲載しました」とある)


 同じように、『謎解き 超常現象』の「はじめに」「おわりに」にはこうある。

「超常現象を扱ったテレビや書籍の中には、肯定的な情報ばかりを流し、自分たちの主張に不利な証拠にフタをしてしまうものも少なくありません。私たちはそうした証拠を隠すことなく提示する一方、調査の結果、どうしてもわからないことがあれば、それも正直に書くよう心がけました」(P4)

「根拠のあるご批判は謹んでお受けし、必要な場合は訂正する所存です。」(P301)


 そんなわけで、僕はこの本の911記事の批判を、ASIOS へメールしたのだ。「近く著者から返事がゆく」という応えがあったものの、その後返事は来なかった。 

記事の問題点


Screenshot_2019-04-17 Larry ‘Lucky’ Silverstein To Receive Another $95 Million In New 9 11 Settlement

 記事の著者は長澤裕 現立命館大学教授。既に ASIOS を退会している。
 問題点については長くなるので、ここでは理解しやすい以下の二点だけを指摘しよう。

① ラリー・シルバースタイン共謀説

「シルバースタインには、テロで倒壊したWTCの再建義務が課せられていた。それに要する費用は推定63億ドル。保険料が当初の契約通り、満額支払われていたとしても約30億ドルの赤字だった。(中略)わざわざ巨額の赤字を出すようなマネをするだろうか」(P180)


 これはアホらしい話だ。WTC跡地にはフリーダム・タワーが建造された。要はトータルでの損得が問題である。
 著者のサイト『Skeptic's Wiki』にも、彼が得た保険金が45.5億ドル、フリーダム・タワーの所有権を港湾公社と分割、とある。

② ツインタワー崩壊のメカニズム

「それでは、WTCはどのようにして崩壊したのだろうか。
 当時の写真をよく見ると、火災によって弱まった鋼鉄製の梁がたるんで、外壁を内側に引っ張り込んでいる様子が見て取れる。WTC2が先に倒壊したのは、WTC1より下の階に旅客機が突入したため、火災により鉄骨が弱まり、上の階の重さに耐えられなくなったからなのである」(P179)


 これは悪質。ツインタワー崩壊のメカニズムが未解明であることに触れず、ごまかしているだけだ。

 …そしてだいぶあとになって、批判に答えない理由を長澤裕とASIOS会長の本城達也に尋ねたところ、両者で異なる答えが返ってくるというオチが付く。

近年のASIOS


 公式サイトから、若い理想に燃えたかつてのFAQは無くなった。「活動理念」が「FAQ」に格下げとなり、またかつての「自己修正の重視」の項目からは「懐疑論者」の文言が消える。

『私たちは、「間違いは修正すればよい」という価値観を、建前だけにせず、受けいれることも重視しています』
http://www.asios.org/asios/faq


 が、911だけでなく、例えば123便墜落事故について聞いても、やっぱり答えないじゃないか…
http://www.asios.org/revision3#comment-1923

 彼らの懐疑主義は、既に本を売るためのキャッチコピー程度のものに堕した。
 少数精鋭の懐疑主義団体・ASIOS のこの10年の活動は、皮肉にも、懐疑主義が幻想だと証明したのではないだろうか。

 はたして、文庫版『謎解き 超常現象』では「まえがき」や「あとがき」はどうなっているだろう。10年前のように書けるだろうか。
2019-04-17 : 『謎解き 超常現象』 : コメント : 1 :
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デミ

著者:デミ

 これまで主にmixiで911の議論をしてきましたが、この度ブログを開設しました。よろしくお願いします。

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